オーディションを目指して日々練習しているのに、なかなか歌が上手くならないと悩んでいる人もいるかと思います。
しかし歌の世界は奥が深く、ただ闇雲に練習しているだけでは思うように上達しません。
今よりもレベルアップを図るには、きちんとポイントを押さえて練習することが大事です。
そこで歌が上達やすくなるポイントについて紹介します。
歌が上手な人を観察すると上達する?
歌の世界に限らず、何かをマスターしようと思ったら、まずは模倣から入るのが上達の近道だと言われています。
そのため歌を劇的に上達させるためには、まずはプロの歌をしっかりと聴くことが重要です。
「そんなのいつもやってるよ」と思う人もいるかもしれません。
しかし、なかなか上達しないときには、聴く量と質が自分が考えているよりも圧倒的に足りていない可能性があります
ここで言うのは、単に音楽を聴くのではなく「鑑賞する」ということです。
鑑賞の意味を辞書で引くと、「芸術作品の表現を味わい理解すること」と出てきます。
つまり、プロのボーカリストがどうしてその歌い方をしているのかを観察して感じ取り、考えて理解することです。
そこまで深く理解するためには、同じ歌を何十回と聴く必要があります。
歌に伸び悩んでいる場合は、プロの歌い方を完全に再現する意識で何度も聴きましょう。
例えば、地声と裏声の使い分け方や息継ぎのタイミング、ビブラートの利かせ方など、細かく分けると観察するポイントはいくつもあります。
歌い方にはそうなった背景があるので、まずはお手本をしっかり鑑賞することから始めましょう。
自分の音域にあった曲を練習すると歌は上達しやすい
お手本にすべき練習曲の選び方は、自分の現在の音域に合っているかどうかです。
もちろん何度も聴く必要があるので好きな曲ということ大事ですが、音域が合っていることが大前提です。
トレーニングを重ねれば音域を徐々に広げることはできますが、歌の練習では無理して出にくい声を張り上げることはおすすめできません。
最悪、喉を傷めてしまうことにもなりかねませんし、そもそも無理のある歌は上達しにくいです。
音域の広い歌には、トレーニングの効果が出てから練習すればいいので、焦る必要はありません。
まずは自分の音域を測定するところから始め、無理のない曲から練習しましょう。
歌の上達にはリズム感やリラックスして歌うことが大切
歌が上手くなるためには、リズム感を磨くこととリラックスして歌えるようにすることが大切です。
曲に合ったリズムを刻んで歌えることは、歌の上達には必須です。
リズムが外れていると聴いている人は違和感を持ち、どうしても下手だと感じてしまいます。
自信がない人は、まずはメトロノームに合わせて手を叩く練習をしてみましょう。
実際の曲では、ドラムの音に意識を向けるとリズムが整うので、ドラムの音に合わせて手拍子の練習をします。
歌う時には、体全体でリズムを取ると乗りやすいです。
またリラックスして歌うことも重要です。
全身がこわばっていると音域が狭まり、硬くて通りにくい声が出てしまいます。
リラックスするための方法としては、全身のストレッチや腹式呼吸で声を出すこと、人前でも緊張しないように工夫することなどが挙げられます。
特に腹式呼吸で声を出すことは、慣れるまで難しいかもしれません。
自然にできるまで体に叩き込むため、繰り返し練習しましょう。
モノマネや自己満足な歌い方は絶対ダメ!
歌を上達させるにはプロの模倣が近道ではありますが、モノマネをするということではありません。
模倣とモノマネの違いは、その目的にあります。
モノマネは「あの人に似てる」と思わせる芸なので、あえてプロの歌い方を大げさに表現します。
モノマネは見ていて楽しいですし、芸で人を喜ばせたいなら問題ありませんが、純粋に歌を上達させたい場合には向きません。
プロを目指すなら自分の個性が必要ですが、曲の世界観を壊さずに個性を出すためには、曲や歌への理解が必要になります。
表面的な真似だけでは、そのレベルに達することはないのです。
ちなみにモノマネの芸人さんは普通に歌ってもかなり上手く、それだけ曲や歌への理解が深いことを感じさせてくれます。
そしてやってはいけないのが、自己満足な歌い方です。
心を込め、曲に入り込んで歌うことは悪いことではありませんが、表現することとは違います。
自分では一生懸命歌っているつもりでも、聴いている人が白けてしまうようでは意味がありません。
「歌は表現するもの」ということを忘れないようにしましょう。
そのためには、自分の歌を録音して客観的に分析することが大切です。
様々な歌い方で上達を計っていこう!
同じ歌でも、歌い方を変えると雰囲気がガラリと変わることがあります。
もちろん曲のイメージに合った歌い方は限られてきますが、様々な歌い方を試してみることで歌のレベルも上がりやすくなるでしょう。
表現の幅を広げるためには、歌の基礎はもちろんビブラートやミックスボイスなど、多彩なテクニックも習得していくことがおすすめです。
まとめ
歌が上手くなるためには、発声方法や体作りのトレーニングだけでなく、どう練習するのかも大切です。
どんなに地道であっても、続けていくことが上達への近道と言えるでしょう。